Ring、Amazon Bedrockでグローバル対応を効率化
2026年3月30日 (月)
- •中央集約型のRAG構成により、グローバルなサポート拡張コストを21%削減した
- •10の国際リージョンで、リソースを重複させずにルールベースのボットをAIに刷新した
- •メタデータフィルタリングにより、単一リポジトリから地域別の解決策を提供可能にした
Amazon傘下のホームセキュリティ企業であるRingは、従来の硬直化したルールベースのチャットボットから脱却し、グローバルなカスタマーサービス運用を抜本的に刷新した。以前のAmazon Lexベースのシステムは、多様な顧客からの問い合わせに含まれる微妙なニュアンスへの対応に限界があり、複数の海外市場で維持・運用するために膨大なエンジニアリング工数を必要としていたのである。
この課題を解決するため、RingはAmazon Bedrock Knowledge Basesを活用したマルチロケール・サポートシステムを構築した。このアーキテクチャは、AIが回答を生成する前に、製品マニュアルやガイドの膨大なライブラリから正確な情報を抽出する「検索拡張生成(RAG)」という手法を採用している。知識を一元化し、特定の地域を識別するメタデータタグを導入したことで、国ごとに個別の技術環境を構築する手間を完全に排除した。
その結果、新たなロケールを追加するコストは21%低下し、トラフィックのピーク時でも安定したパフォーマンスの維持に成功している。さらに、強力な言語モデルが「判定役」としてボットの回答精度を評価する自動品質管理レイヤーも導入された。これにより、ユーザーは世界のどこにいても、電圧などの詳細な仕様まで正確な、信頼性の高い技術アドバイスを受けられるようになったのである。