ワシントン州、IT大手の反対でデータセンター規制を断念
2026年3月5日 (木)
- •大手テック企業による激しいロビー活動を受け、ワシントン州の「下院法案2515」が否決された。
- •規制案には、電気料金の引き上げや水使用量の透明化の義務付けなどが盛り込まれていた。
- •州議会議員らは、2027年の会期中にデータセンター業界への監視体制を再検討する方針だ。
ワシントン州によるデータセンター業界の急速な拡大を抑制しようとする試みは、下院法案2515が上院で進展しなかったことにより、事実上の停滞を余儀なくされた。シャロン・シューメーキ(Sharon Shewmake)州上院議員は、この法案が廃案に追い込まれた原因は、マイクロソフトやアマゾンといった大手テック企業による猛烈なロビー活動にあると指摘している。これらの企業は、提案された規制が過度に指示的であり、収益性の高いこの業界が州外へ完全に流出する恐れがあると主張した。
本法案は、現代の人工知能(AI)を支える物理的な基盤であるデータセンターがもたらす環境的・経済的な波及効果に対処することを目指したものだった。主な規定には、電力網インフラの整備や低所得者支援プログラムの資金を確保するため、施設側により高い電気料金を課すことが含まれていた。また、化学物質や水の使用に関する情報の開示を義務付けるとともに、エネルギー不足の際には病院などの重要施設に電力供給の優先権を与えることを保証する内容も盛り込まれていた。
計算能力への需要が急増し続ける中、専門家は、無秩序な成長が停電リスクの増大や一般消費者の公共料金高騰を招く可能性があると警告している。特定の規制案は否決されたものの、データセンターの免税措置を対象とした別の法案については、引き続き検討が進められている。法案の支持者たちは、地域内で新たな施設の建設が相次ぐ中で監視を遅らせることは、将来的な規制の導入をさらに困難にするだけだと強調した。