トムソン・ロイター、AIで開発効率15倍に
- •Amazon Bedrock AgentCoreを活用し、プラットフォームエンジニアリングの生産性を15倍に向上。
- •新ハブ「Aether」により、クラウド定型タスクの70%(DBパッチ適用やアカウント発行など)を自動化。
- •独自フレームワーク「TRACK」により、安全で規律あるAIエージェントの大規模な展開を実現。
トムソン・ロイターは、Amazon Bedrock AgentCoreを基盤とした高度な自律型システムの導入により、業務効率を劇的に改善している。数千人規模のエンジニアが直面していたクラウドインフラ管理という「差別化につながらない重労働」を解消するため、同社はエージェンティック・プラットフォーム「Aether(エーテル)」を開発した。 このハブは「中央の頭脳」として機能し、データベース管理やセキュリティコンプライアンスといった従来の手間のかかる作業をAIエージェントが調整・実行する。こうした一連のエージェンティック・タスクを自動化システムに委ねた結果、トムソン・ロイターは初期段階で生産性の15倍向上と、70%の自動化率を達成したという。 システムの核となるのは、大規模言語モデル (LLM) の能力を活用して、非技術者からの自然言語リクエストを解釈する専用のオーケストレーターだ。社内開発者のために「TR-AgentCore-Kit(TRACK)」というフレームワークも構築。これはエージェントの構築と登録を標準化し、すべてのツールが企業のセキュリティポリシーに準拠することを保証する。 いわば、インフラの障壁を自動で取り除く「舗装された道」を提供することで、開発者が高付加価値なビジネス課題に集中できる環境を整えた形だ。セキュリティ対策も万全で、悪意ある指示でAIを操作するプロンプトインジェクションへの防御策が組み込まれている。 さらに、「Aether Greenlight」と呼ばれるヒューマン・イン・ザ・ループ(人間による検証)サービスにより、本番データベースの更新といった機微な操作には人間の明示的な承認を必須とした。知的な自動化と厳格な監視を融合させることで、スピードとガバナンスを両立させた企業向けAI導入の青写真を描いている。