Rocket Close、AI導入で住宅ローン処理を15倍高速化
2026年4月2日 (木)
- •Amazon BedrockとTextractを活用し、1日2,000件の住宅ローン書類処理を自動化。
- •処理時間を30分から2分に短縮し、60種類の文書において90%の精度を実現した。
- •年間50万件の文書に対応可能なAI基盤を構築し、コスト削減と管理の迅速化を達成。
不動産権原および鑑定管理を行うRocket Closeは、住宅ローンの書類処理という極めて煩雑な業務に生成AIを統合し、プロセスの近代化に成功した。従来、同社は1日あたり2,000件もの要約パッケージを扱っており、その1件1件が約75ページに及ぶ膨大なものだった。この作業量は深刻なボトルネックとなり、物件評価や融資リスク分析の需要に追いつくためだけに、毎日推定1,000時間もの手作業を費やしていたのである。
そこで同社は、AWS生成AIイノベーションセンターと提携し、複雑な法的書類群を処理するための2段階パイプラインを構築した。まず、高精度な光学文字認識 (OCR)ツールを用いて、元の構造レイアウトを維持したまま画像やPDFを機械読み取り可能なテキストに変換する。次に、高度な基盤モデルが文書をカテゴリー分けし、特定のデータポイントを構造化された形式で抽出する。このシステムは、信託証書から税金の先取特権に至るまで、60種類以上の異なる文書クラスを高い精度で識別することが可能だ。
この導入による業務への影響は劇的である。1件あたりの処理時間は30分から2分未満へと激減し、ワークフローの効率は15倍に向上した。全体的な精度も90%に達しており、人的ミスを大幅に削減しながら、人員コストを増やすことなく将来の成長に対応できる拡張性を手に入れた。この変革は、金融のような規制の厳しい分野において、エンタープライズ級のAIがいかに長年の事務的摩擦を解消できるかを象徴している。