マイクロソフト、RSAC 2026でAIエージェント防衛を展望
2026年2月13日 (金)
- •人間が主導しAIが実務を担う「フロンティア・ファーム」構想を発表。
- •2028年までに、世界で稼働するAIエージェントは13億体に達すると予測。
- •「Agent 365」による可観測性の強化とAIスタックの保護を推進。
マイクロソフトはRSAC 2026において、セキュリティ戦略の主軸を「エージェンティックAI(自律型AI)」の時代へとシフトさせる構えだ。同社が提唱するのは、人間が戦略を指揮し、AIエージェントが実務の大部分を担う「フロンティア・ファーム(Frontier Firm)」という組織像である。これは単なる理論ではなく、実際にリーダー層の80%がエージェントの導入を計画しており、今後2年以内に稼働数は13億体にまで急増する見込みだ。
こうした自律型システムの普及に伴い、システムの無秩序な拡散や悪用、高度なサイバー攻撃への対策が急務となっている。これに対し、マイクロソフトはセキュリティをAIインフラそのものに組み込む「アンビエント・セキュリティ(環境型セキュリティ)」を提唱した。その中核を担う「Agent 365」は、AIスタック全体に深い可観測性を提供し、エージェントが独立して動く際も、透明性と統制を維持することを可能にする。
さらに、AIエージェント自身がリアルタイムで脅威を無力化する「エージェンティック・ディフェンス(自律型防衛)」の重要性も強調されている。1日あたり100兆件を超える膨大なシグナルを処理することで、人間を遥かに凌駕するスピードで脅威インテリジェンスの抽出が可能になるのだ。RSACでは、フロンティアモデルのレッドチーミングや、耐量子計算機暗号(PQC)の導入など、AIが主要な労働力となる未来を見据えた研究成果も披露される。