インテル、AI部品危機の中でCore Ultra Plusを発売
- •インテルがEコア数を増やしたCore Ultra 270Kおよび250K Plusプロセッサを発表した。
- •AIデータセンターの需要により、消費者向けのDDR5メモリやSSDの価格が300%から400%急騰している。
- •LGA 1851ソケットは短命に終わる可能性が高く、次世代のNova LakeはLGA 1954へ移行する見込みだ。
インテルの最新デスクトップ向けCPUであるCore Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plusが、PC愛好家にとって複雑な状況下で登場した。「Arrow Lake」の後継となるこれらのモデルは、優れたマルチスレッド性能と電力効率を実現している。しかし、市場はAIインフラの爆発的な需要に飲み込まれており、データセンター向けの広帯域メモリ需要が消費者向けのDDR5 RAMやNANDフラッシュストレージの価格を、数年前と比較して300%から400%も押し上げるという波及効果を生んでいる。
アーキテクチャ面では、「Plus」の名称は主に高効率コア(Eコア)の増量を意味しており、299ドルの270K Plusは多くの重いワークロードで前世代のフラッグシップである285Kに匹敵する性能を見せる。また、ソフトウェアとハードウェアの連携を最適化するBinary Optimization Toolも導入されたが、その互換性は現時点では限定的だ。性能向上の一方で、採用されたLGA 1851ソケットの寿命が短いことは懸念材料となっている。次世代の「Nova Lake」プロセッサでは新たなインターフェース(LGA 1954)への移行が予想されており、現時点での購入者は将来的なアップグレードパスを失う可能性がある。
AI支援のワークフローやビデオエンコーディング、重いマルチタスクを重視するユーザーにとって、199ドルの250K Plusは強力な低価格帯の選択肢となるだろう。純粋なゲーム性能では依然としてわずかに遅れをとるものの、AMDのミドルレンジ製品に対してコア数で大きなアドバンテージを持っている。結局のところ、これらのCPUの技術的な完成度は高いが、その成否はPC構成全体に課せられている「AI税」とも呼ぶべき価格高騰を、自作ユーザーが許容できるかどうかにかかっている。