グーグル、AIショッピングの標準規格を大幅刷新
2026年3月19日 (木)
- •UCPに複数商品のカート機能が追加され、エージェンティックAI(自律型AI)による複雑な決済が可能になった。
- •新たなカタログアクセスにより、在庫や価格、製品バリエーションのリアルタイム情報を直接取得できる。
- •「アイデンティティ・リンキング」が会員特典を統合し、プラットフォームを越えたAI購入体験を実現する。
グーグルは、AIエージェントとオンライン小売業者の連携を円滑にするオープン規格「Universal Commerce Protocol(UCP)」を大幅に更新し、「エージェンティック・コマース」の実現に向けた動きを加速させている。このアップデートにより、AIパーソナルアシスタントは、複数のプラットフォームにまたがるショッピングカートの統合管理や、在庫・価格情報のリアルタイム取得といった高度なタスクを実行可能になる。一連のプロセスを標準化することで、AIがユーザーに代わって複雑な商取引を完結させる際の技術的な障壁を取り除くのが狙いだ。
中でも注目すべきは、サードパーティのAIインターフェースと小売業者のロイヤリティプログラムを橋渡しする「Identity Linking(アイデンティティ・リンキング)」の導入である。これにより、ユーザーがエージェンティックAI(自律型AI)を介して商品を購入する場合でも、会員限定割引や送料無料などの特典を漏れなく適用できる仕組みが整った。AIを通じた購買体験においても、既存の顧客メリットが損なわれることはない。
実際に、SalesforceやStripeといった主要企業がこの規格の採用に向けて動き出しており、ショッピングが「手動のクリック」から「知的なソフトウェアによるバックグラウンド処理」へと移行する転換点となっている。ウェブ全体の相互運用性が高まることで、商取引のあり方はよりシームレスなものへと進化していくだろう。