Google DeepMind、科学・工学を加速する「Gemini 3 Deep Think」を公開
2026年2月18日 (水)
- •Google DeepMindが、複雑な科学的・工学的課題の解決に特化した「Gemini 3 Deep Think」のアップグレード版を発表した。
- •ベンチマークテストのARC-AGI-2で84.6%を記録し、競技プログラミングのCodeforcesでも世界トップクラスに匹敵するスコアを獲得。
- •研究者や企業パートナー向けに、Gemini APIを通じて高度な推論モードの提供を開始。
Google DeepMindは、高度な推論に特化した旗艦モデルの最新版「Gemini 3 Deep Think」の大幅なアップグレードを発表した。汎用的なAIアシスタントとは異なり、このモデルはデータが不完全で正解が一つとは限らないという、科学研究における「混沌とした現実」に最適化されている。特に数学的・アルゴリズム的な厳密さを優先することで、理論的な探求と実用的な工学アプリケーションの間に存在するギャップを埋めることを目指している。
性能面での飛躍は極めて顕著だ。競技プログラミングの世界では、Codeforcesにおいてイロレーティング3455に到達し、人類のエリート層に匹敵する実力を証明した。また、専門家でも回答が困難な「Humanity’s Last Exam」では、外部ツールの助けを借りずに48.4%という新記録を樹立。さらに、従来の査読プロセスで見逃されていた物理学論文の微細な論理的欠陥を特定するなど、実戦的な検証能力も示している。
今回のアップデートは学術的な成果にとどまらず、材料科学や機械工学といった実社会での有用性も重視している。実際に、デューク大学の研究チームは半導体製造の最適化に本モデルを活用しており、他の工学チームは2Dのスケッチから複雑な3Dプリンタ用モデルへの変換に成功した。これはAIが単なる「対話のパートナー」から、研究現場における「厳格な共同研究者」へと進化を遂げたことを意味しており、現在はGemini APIやGoogle AI Ultraを通じて広く利用可能となっている。