GEヘルスケア、AI超音波診断で3500万ドルの契約拡大
2026年2月19日 (木)
- •GEヘルスケアがAI外傷イメージング開発のため、BARDAとの契約を3,500万ドル増額した
- •AIツールの導入により、専門外の要員でも現場で肺や腹部のスキャンが可能になる
- •災害現場での診断精度向上を目指し、プロジェクト総額は6,400万ドルに達した
GEヘルスケア(GE HealthCare)は、アメリカ生物医学高度研究開発局(BARDA)との既存契約を3,500万ドル増額し、プロジェクト総額を6,400万ドルへと引き上げた。この野心的な提携は、医療イメージングの「民主化」を目的としている。特に、極めて高いプレッシャーがかかる緊急現場において、専門知識を持たないユーザーでも操作可能なAI搭載型超音波技術の開発に注力する方針だ。
この取り組みの核となるのは、救急外傷ケアにおける迅速な診断精度の向上である。具体的には、多数の負傷者が発生する災害現場などの過酷な環境で、肺疾患や腹部損傷を特定することを目指す。ポイント・オブ・ケア(POC)超音波デバイスに高度なアルゴリズムを直接組み込むことで、複雑なスキャン画像の解釈を大幅に簡素化する。これにより、最前線の救急隊員は、長年の専門的な訓練を受けずとも、内出血や肺虚脱といった生命に関わる状態を即座に判断できるようになる。
今回の契約拡大は、医療エコシステム全体にAIを組み込もうとするGEヘルスケアの広範な戦略の一環といえる。同社の最高経営責任者(CEO)を務めるピーター・アルドゥイーニ(Peter Arduini)氏は、診断の未来は異なる種類の医療データを統合するマルチモーダル(Multimodal)なアプローチにかかっていると述べた。InteleradやMIM Softwareなどの相次ぐ戦略的買収を経て、同社はAI主導の企業向けヘルスプラットフォームにおけるリーダーとしての地位を強固にしている。