米国防総省、AI搭載の国防特許データベース構築へ
2026年2月10日 (火)
- •ペンタゴンは、産業界との連携強化を目的としたAI特許検索プラットフォームを2026年末までに立ち上げる。
- •日常的な言葉で防衛関連の研究を検索できる、対話型の大規模言語モデル(LLM)を搭載する。
- •400件の無料特許に加え、国防総省が資金提供する大学研究の内部文書も収録予定だ。
ペンタゴンは、軍事研究と民間利用の橋渡しを目的とした新たなAI駆動型データベースにより、技術移転のプロセスを抜本的に刷新しようとしている。現在、産業界のパートナーは5,000件を超える難解な特許をキーワード検索で探る必要があるが、軍民両用(デュアルユース)が可能な重要な革新技術を見落とすことも少なくない。
国防総省の技術移転・移行・商業パートナーシップ(T3CP)担当ディレクターであるスティーブン・ルコウスキー(Stephen Luckowski)氏は、最高デジタル・AI局(CDAO)と協力し、これらのアーカイブを対話形式で検索可能なリソースへと変革する取り組みを主導している。この新しいシステムには大規模言語モデル(LLM)のインターフェースが導入され、ユーザーは特定の技術的ニーズを日常的な言葉で入力できるようになる。
対話型システムは単なるキーワードの一致を超えて最適な技術を特定するだけでなく、その特許が市場で成功する可能性を予測する「商用化スコア」も提供する。また、普及を促進するため、エミル・マイケル(Emil Michael)国防次官は400件の特定技術に対する「パテント・ホリデー(特許使用料の免除)」を宣言した。これにより、企業は2年間無料で技術を利用でき、データベース全体への関心を高める狙いがある。
2026年末に予定されているアルファ版では、大学による学外研究や「発明報告」も統合される。特許として正式に登録される前の初期段階の開発成果を公開することで、国防総省は安全保障と商業市場の両方に寄与する、より強靭なサプライチェーンの構築を目指している。