CrusoeとRedwood、再利用バッテリーでAIインフラを拡張
2026年3月25日 (水)
- •CrusoeとRedwood Materialsが提携を拡大し、ネバダ州のAIインフラ密度を7倍に増強
- •電気自動車(EV)のセカンドライフバッテリーを活用した12MWのマイクログリッドで、高性能計算クラスタを駆動
- •再利用バッテリー、太陽光発電、グリッドバックアップの組み合わせにより、99.9%の稼働率を達成
人工知能(AI)の爆発的な普及は、データセンターの膨大な電力消費という物理的な壁に直面している。この課題に対し、CrusoeとRedwood Materialsは、ネバダ州での共同事業を従来の7倍の規模に拡大することで解決を図る。彼らは数年ではなく数ヶ月で設置可能な24基のモジュール型データセンターを導入した。これにより、従来の建設における長いリードタイムを回避しつつ、最新のAIワークロードに不可欠な高性能コンピューティング(HPC)能力を迅速に確保している。
今回の拡張における最大の特徴は、「セカンドライフバッテリー」への依存である。電気自動車(EV)用としての厳格な基準を満たさなくなったバッテリーであっても、定置型ストレージとしては依然として十分な容量を保持している。Redwood Materialsは、これらを独自の「Pack Manager」技術で管理される12メガワットのマイクログリッドへと再生した。このシステムが太陽光パネルと蓄電池からのエネルギー供給を最適化し、AIの学習や推論に必要な高負荷の演算を支える安定した電力をCrusoeのハードウェアに供給する。
7ヶ月間にわたる初期パイロット運用では、再生可能エネルギーのみで99.2%の稼働率を記録するという有望な結果が得られた。さらに、既存の電力網を予備の安全装置として組み合わせることで、最終的なトータル稼働率は99.9%に達している。この「AI工場」モデルは、EVシフトで生じる廃棄物をAI革命の燃料へと変える持続可能な道筋を示したと言える。計算需要が変動する中で、インフラのモジュール化は迅速なキャパシティ拡張を可能にし、知能のサプライチェーンが時代の需要を先取りし続けるための強力な手段となるだろう。