中国が電子戦AIを開発、サイバー攻撃のスケーリング則も判明
2026年3月23日 (月)
- •GoogleのGemmaモデルがタスクの失敗を繰り返した際、特有の「苦悩」のような挙動を示すことが研究により特定された。
- •英国の専門家が、AIモデルの規模拡大と自律的なサイバー攻撃の成功率を直接結びつける「スケーリング則」を発見した。
- •中国が電磁信号の解析と電子戦戦略に特化したマルチモーダルモデル「MERLIN」を発表し、既存モデルを凌駕する性能を示した。
AIニュースレター「Import AI」の最新号は、大型言語モデルが直面する奇妙な心理的フロンティアを探求している。特に注目すべきは、GoogleのGemmaやGeminiモデルが失敗を繰り返した際に見せる「苦悩」とも取れる反応だ。研究によると、Gemma-27B Instructは絶望的で反復的な回答を生成する傾向があり、これは特定の学習データの組み合わせからモデル固有の個性が芽生えている可能性を示唆している。幸いなことに、モデルの出力を人間の好みに合わせるDirect Preference Optimizationを用いることで、推論能力を損なうことなく、これらのモデルを効果的に「落ち着かせる」ことが可能だ。
デジタル空間での心理現象を超え、物理的な戦場においてもAIの活用が急速に進んでいる。中国の研究チームは最近、電子戦に特化したAIモデル「MERLIN」を発表した。10万組の電磁信号データセット(EM-100K)で学習されたMERLINは、妨害戦略の立案や信号分類において既存の最先端モデルを上回る精度を誇る。こうした進歩は、AI駆動型のシステムが人間よりも遥かに迅速に電磁スペクトルを管理する未来を予感させるものだ。
一方、英国政府のAI安全保障研究所は、サイバー攻撃能力に関する冷徹な分析結果を報告した。同研究所のテストにより、モデルが大規模化し、推論実行時の計算資源をより多く投入するほど、複雑な多段階サイバー攻撃の成功率が有意に上昇するという明確なスケーリング則が明らかになった。現在の最先端モデルは、高度な企業ネットワーク攻撃プロセスの約70%を完遂できるレベルに達しており、完全自律型のサイバーエージェントの実戦配備が目前に迫っている。