Bridge Data Centres、シンガポールのAI基盤に5500億円を投資
2026年3月18日 (水)
- •Bridge Data CentresがシンガポールのAI対応インフラに30億〜50億シンガポールドルを投資
- •液冷とHVDC技術により世界全体で2GWの供給能力を目指す戦略
- •NTUやA*STARと連携し、水素や原子力といった次世代エネルギーを研究
Bridge Data Centres(BDC)は、シンガポールを世界最高級のAIハブとして確立させるべく、最大50億シンガポールドル(約5,500億円)に及ぶ巨額投資を発表した。この戦略的な動きは、大規模なAIモデルの学習および運用に必要となる「基盤インフラ」の構築を目的としており、高密度の電力供給と環境への持続可能性を重視している。AIの計算負荷が年々高まるなかで、従来のデータセンターでは対応が限界に達しつつあるが、BDCは世界全体で2ギガワット(GW)を超えるAI対応容量の提供を目指してその解決に挑んでいる。
このインフラには、800Vの高圧直流給電(HVDC)アーキテクチャをはじめとする高度なエンジニアリングが導入された。本技術は、電力を大量に消費するチップへより効率的に電気を供給し、電力変換時のエネルギー損失を大幅に削減する。また、チップから発生する莫大な熱を管理するために、BDCは最先端の液冷システムを採用した。コールドプレートや循環液によってハードウェアから直接熱を吸収することで、施設の電力使用効率(PUE)を極めて低い水準に維持することが可能になる。
持続可能性は拡張戦略における核心的な柱であり、BDCは既存の枠にとらわれないエネルギー源の開拓を進めている。実際に、南洋理工大学(NTU)やシンガポール科学技術研究庁(ASTAR)との提携を通じ、洋上水素発電や原子力エネルギーの活用に向けた共同研究を開始した。これらのクリーンエネルギーの導入に加え、建設期間を40%短縮するモジュール型工法を組み合わせることで、BDCは未来のデジタル知性を支える物理インフラの新たなスタンダードを確立しようとしている。