AWS、AIモデルを最適化する「Nova Forge SDK」を発表
2026年3月18日 (水)
- •AWSがAmazon Nova言語モデルの企業向けカスタマイズを簡素化する「Nova Forge SDK」を導入した。
- •基本モデルの能力低下を防ぎつつ、教師あり微調整(SFT)や強化学習による微調整を可能にする。
- •Amazon SageMakerやBedrockと統合されており、複雑なモデル学習におけるインフラ構築を自動化する。
エンタープライズAIの潮流は、汎用的なソリューションから、独自のデータや業界特有の用語を理解する高度に専門化されたモデルへと移行しつつある。このギャップを埋めるべく、AWSはモデルのカスタマイズプロセスを効率化する統合ツールキット「Nova Forge SDK」をリリースした。開発者はこのツールを活用することで、従来のインフラ管理や設定作業といった「重労働」に煩わされることなく、Amazon Novaモデルの微調整を行うことが可能になる。
AI開発における大きな課題の一つが、専門的なデータでの学習後にモデルの一般的な推論能力が失われてしまう「破滅的忘却」だ。Nova Forgeは、ユーザー独自のデータセットとAmazonが提供する厳選されたデータをブレンドすることで、モデル本来の指示追従能力を維持したまま学習を進められるように設計されている。また、SFTや直接選好最適化 (DPO) といった高度な手法もサポートしており、モデルの出力を特定のユーザーの好みやビジネス目標に正確に適合させることができる。
SDKのアーキテクチャは、ハードウェアとデータの構成を担う入力層、ジョブの実行を自動化するカスタマイザー層、そしてパフォーマンス指標や最終成果物を提供する出力層の3層で構成されている。こうした技術的な障壁を抽象化することで、AWSはより幅広いエンジニアリングチームが高度なモデルカスタマイズに取り組める環境を目指している。このシステムは、Amazon Bedrockでのシンプルなタスクから、SageMaker HyperPodクラスターを用いた高性能なトレーニングまで、ニーズに合わせて柔軟にスケールできるのが強みだ。